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Oct.

2017

event
26 Apr. 2015

多様な性や生き方と出会おう -東京レインボープライド

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「“生”と”性”の多様性」を祝福し、LGBTをはじめとするセクシュアルマイノリティ(性的少数者)とつながる「場」を提供しようというイベント「東京レインボープライド」が、4月25日から5月6日に渡り開催されます。

昨今、メディアの報道も増え注目が高まっているLGBTですが、当事者の方や支援団体の方にお話を伺うと、最も受け取ることが多いのが「自分の周りには、そんな人はいない」というリアクションだそうです。代々木公園でのフェスタやパレードに加え、都内各地でさまざまなワークショップも開催されるこのイベントは、身近にいる、けれども気づくことの難しいLGBTについて知ることのできる絶好のチャンス。そこで早速、代々木公園で開催されたフェスタの様子をお伝えします。

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(cococolorのブースでは「LGBTの人たちがどれくらいいると思うか」をカラフルなスタンプで回答してもらうアンケートを実施した)

<性別に縛られず好きな人と結ばれる自由を>
今回の会場で目についたのは、同性婚についての理解浸透を求めるブースです。

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同性結婚が認められる社会を目指すNPO法人EMA(イーマ)日本の副理事長ジェフリー・トランブリーさん(写真左)は「同性婚やパートナーシップ制度を持つ国のGDPは、世界全体の50%以上を占めています。国連が発表する世界幸福度ランキングの上位国の多くでも同性婚が認められていることは、幸福度の高い国にはすべての人たちを受け入れる社会を持った国であることの現れとも言えるでしょう。私たちは同性婚を受け入れたことで社会がよりよくなる姿を見てきています。大好きな日本が、もっとダイバーシティな社会になっていけばいいと思います」と話してくださいました。

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ホテルグランヴィア京都は、2014年に禅宗の寺院・春光院と提携し、同性カップル向けのウェディングプランをリリース、世界初の同性愛者向け仏前結婚式として注目を集めました。同社は、LGBTの人たちが安心して旅を楽しめることを目指して組織された国際組織IGLTAに2006年に日本で初めて加盟し、社内研修などを実施してきましたが、シカゴで開催された展示会に参加し、世界中の旅行業社が積極的に商品やサービスを展開している姿に圧倒され、LGBTの方に向けた商品展開を決めたそうです。「一番大切なのは、どのお客様とも分け隔てなく接することだと思っています。これまでは海外向けがメインでしたが、今後は国内に向けた発信にも力を入れていき、LGBTの人たちも安心してご利用いただけることを、より多くの人たちへとお伝えしていきたいです」と営業推進室の池内志帆さん(写真右)。

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会場でひときわ存在感を放っていたのは、英国大使館や英国系企業による二階建てバスの展示です。駐日英国大使館の副領事クリストファー・プライスさん(写真右)は「イギリスでは、人種差別に抗するものとしてLGBTの権利を推奨しています。2005年にパートナー証明の法律が施行、2014年には同性婚が合法化され、日本にある英国大使館でも同性婚の結婚式が執り行われています」と語ります。スポーツやオリンピックにおけるLGBTの参加を推奨する同国の姿勢には、パラリンピック発祥の地とも言えるイギリスの精神性が現れていると言えそうです。

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英国政府観光庁の掲げる”LOVE IS GREAT BRITAIN”にも、LGBTを含むさまざまな人たちが愛を持って訪れることのできる国という、心温まるメッセージが感じられます。

「あなたにとって愛とは?」と問いかけるキャンペーンを実施しているブリティッシュ・エアウェイズは、「ロンドンに愛を持って訪れ、大切な人と旅を楽しんでほしい」というメッセージと共に、レインボープライドに参加しています。日本地区旅客営業部の井上さつきさん(写真前列左)によると、同社には社内にBANGLESというLGBTを支えるグループが存在し、互いの価値を認め合うさまざまな活動を展開しているのだとか。世界各地の多様な人たちと触れ合う機会の多い航空会社だからこそ、ダイバーシティを認め合うことは自然であり、誰もが偏見や差別を感じずに本業に集中できる環境があることが、よりよいサービスにも結びついている。皆さんの笑顔から、その確信とプライドが感じられます。LGBTの社員には、気配りや感性の素晴らしい人たちが多いと感じることが多いそうで、様々な部署で質の高い仕事をしているというエピソードを披露してくださいました。

<理想の職場は、ダイバーシティもきっと豊か>workwithpride

GapやGoogle、DHC MEN、LGBTファイナンスグループなど、多くの企業が参加するレインボープライド。日本IBMでLGBTを支援する活動グループのリーダーをしている川田篤さんに、昨年に引き続きお話を伺いました。

日本IBMは、企業などの団体においてLGBTなどの性的マイノリティに関するダイバーシティ・マネジメントの促進と定着を支援する「work with Pride」という任意団体の主催団体の一つ。work with Prideは、東京オリンピック・パラリンピックの開催される2020年に向けて、理想の職場像を尋ねる展示をしています。「昨年まではダーバーシティ・マネジメントというと女性管理職の積極登用のことというイメージが世の中では強かったのですが、ここ1年の間にその傾向に変化がみられ、wwpの参加者も倍増(2014年11月の会合には250人が参加)しました。まだ理解度には温度差がありますが、自分ごととして熱心に意見を交わす企業の人たちが確実に増えていることを強く実感しています」と、川田さん。work with Prideでは、11月6日に、企業人事・ダイバーシティ担当者や当事者によるイベントの開催を予定しています。

<LGBTもありのままでオトナになれる社会へ>rebit

LGBTへの理解が進んでいないことの理由のひとつに、教育現場でLGBTが浸透していない(=LGBTについて子どもたちが学ぶ機会がない)ことがあげられます。LGBTの人たちの約7割が学齢期にいじめを体験し、うち12%が先生から、という調査結果もあるなど、理解不足が差別や偏見を生んでいる状況を改善しようと、2009年に早稲田大学の学生が立ち上げたのがNPO法人Re:Bitです。代表理事の薬師実芳さん(写真右)は、多くのLGBTの人たちが「カミングアウトしないとありのままの自分についてうまく話せない」一方で「カミングアウトするといつ差別にあうかわからない」といった悩みや不安を抱えていると語ります。就職したい会社がLGBTに理解のある企業かどうかわからないことから「自分の強みや特技、やりたいこと」について打ち明けることにも困難が生じることも。「ありのままの自分」を肯定し「成りたい人になること」を応援する「LGBT成人式」を開催したり、教員研修用DVDを制作するなど、さまざまな活動を展開するRe-Bit。若いメンバーの皆さんの笑顔がとても印象的でした。

<LGBTの子どもを持つ親や友だちの気持ちに寄り添う>lgbtkazokutunagu

LGBT当事者だけではなく、その家族や友だちもまた、多様で豊かな社会を生きるヒントを与えてくれる存在です。LGBTの子どもを持つ親たちによって2006年に設立したNPO法人「LGBTの家族と友人をつなぐ会」は、東京や大阪・神戸・福岡などで、誰でも参加できるミーティングを毎月開催し、LGBTについて安心して話せる場を提供しています。東京のメンバーの小林良子さん(写真右)は「ゲイやレズビアンは子どもが産めないから少子化につながるとか、孫が抱っこできないのは親不孝だなど、偏見を持たれることがまだ多くありますが、一番大切なのは、本人が幸せな人生を生きているということだと思います。当事者がカミングアウトするのに時間と勇気がいったように、カミングアウトを受けた親も、時間をかけて少しずつ消化していけばいいこと。家族や友だちがつながっていくことが力になればと思っています」と、同性愛カップルが愛情を持って子どもを育てるストーリーを描いた、実話に基づく絵本「タンタンタンゴはパパふたり」を紹介してくださいました。

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<史上最多55,000人が参加
今年で4年目となるこのイベント。25日と26日の2日間はパレード参加3,000人含め55,000人が参加しました。他にも都内各地でワークショップなどのイベントが多数予定されています。この機会に是非、多様な性や生き方と触れ合い、自分の世界を広げてみませんか?

東京レインボープライド公式ホームページ 
「ありのままの、自分を生きよう」東京レインボーウィーク2014

取材・文: cococolor編集部
Reporting and Statement: cococolor
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