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19 Jun. 2015

「考え方を変えてみよう!」フランス映画祭2015 キーワードは「多様性」

フランスの最新映画にいち早く触れることができる「フランス映画祭2015」が、6月26日(金)から有楽町(東京)で開催されます。23回目の開催となる今年は、団長にフランスを代表する大女優エマニュエル・ドゥヴォス(『キングス&クイーン』『クリスマス・ストーリー』『リード・マイ・リップス』など)を迎え、コメディからシリアス、クラシックやドキュメンタリーに至るまで、多様なラインナップの全12作品が日本初上映。映画ファンにはたまらない内容となっていますが、実は「ダイバーシティ」の観点からも、注目のイベントと言えそうです。参考までに、上映作品のいくつかを紹介してみましょう。

『エール!』
フランス田舎町で農家を営むペリエ家は、高校生のポーラ以外、父も母も弟も聴覚障害者。ある日、ポーラの歌声を聞いた音楽教師はその才能を見出し、パリの音楽学校のオーディションを受けさせることを決める。しかし、彼女の歌声を聴くことができない家族はその才能を信じることもできず大反対。ポーラは悩んだ末に夢を諦める覚悟をするのだが・・・。(2015年10月31日(土)新宿バルト9ほか全国ロードショー)エール!©2014-Jerico-MarsFilms-France 2 Cinema – Quarante 12 Films – Vendome Production – Nexus Factory -Umedia

『ヴェルヌイユ家の結婚狂騒曲』
敬虔なカトリック教徒の夫婦のもとに生まれた3人の娘が、ユダヤ人、アラブ人、中国人と結婚。夫婦はせめて末娘だけはカトリック教徒と、と願うが、コートジボワール出身の青年を連れてきて・・・。ヴェルヌイユ家の結婚狂騒曲s©2013 LES FILMS DU 24 – TF1 DROITS AUDIOVISUELS- TF1 FILMS PRODUCTION

『彼は秘密の女ともだち』
親友を亡くし、悲しみに暮れていた主婦・クレール。残された親友の夫・ダヴィットから「女性の服を着たい」と打ち明けられ戸惑うクレールだったが、やがて彼を「ヴィルジニア」と名づけ、女友達として認識するようになる。夫に内緒で、パリジェンヌのように美しく着飾ったヴィルジニアと密会を繰り返すうちに、クレール自身も女性としての美しさが増していく。とある事件をきっかけにクレールが選んだ自分らしい人生とは—?
(2015年8月シネスイッチ銀座、新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー)
彼は秘密の女ともだち©2014 MANDARIN CINEMA –MARS FILM- FRANCE 2 CINEMA – FOZ

これらはいずれも、本国フランスで大ヒットを記録した作品です。「障がい」や「性的指向」「宗教」「異文化」といったテーマは、ある意味議論を招きやすく、日本では社会的に扱うことが難しいと考えられがちなところもありますが、フランスでは近年、このように「マイノリティ」や「多様性」に光をあてた作品が増えている傾向にあるのだとか。

 “共に暮らし、社会から追放されることなく、どうやって他とは「違う」存在でいられるのか。”

ユニフランス・フィルムズ代表のイザベル・ジョルダーノさんは、今回の映画祭の上映12作品の語るテーマを、このような言葉で表現しています。

多様な人種が存在するフランス社会から生まれた、これらの作品群から、私たちはどんな「多様性社会」のヒントを感じ取ることができるでしょうか。

映画祭は東京の他、大阪、京都、福岡でも開催され、その多くはのちに全国ロードショーが予定されています。あなたも是非、フランス映画から「考え方を変えてみるヒント」を、感じ取ってみませんか?

<フランス映画祭2015 >
日時: 6月26日(金)-29日(月)
主催:ユニフランス・フィルムズ     共催:朝日新聞社    
助成:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本  
協賛:ルノー/ラコステ    後援:フランス文化・コミュニケーション省‐CNC
特別協力:TOHOシネマズ/パレスホテル東京/全日本空輸株式会社  
Supporting Redio:J-WAVE 81.3FM   
協力:三菱地所/ルミネ有楽町/阪急メンズ東京
会場: 有楽町朝日ホール・TOHOシネマズ 日劇)
フランス映画祭2015公式サイト 

取材・文: co-maki/今井麻希子
Reporting and Statement: co-maki-imaimakiko

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