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Sep.

2021

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20 Oct. 2020

【告知】インクルージョンを実現するための学び:筑波大学インクルーシブ・リーダーズ・カレッジ

みなさんは「ダイバーシティ&インクルージョン」(D&I)についてどのように学んでいるでしょうか?このcococolorや他のWebの記事、書籍を読んだり、研修会で講師の話を聞いたり、ときにはワークショップに参加して学びを得ている人が多いのではないでしょうか。

 

しかし、D&Iと一言で言っても、その内容は実にさまざまです。女性活躍推進という流れでD&Iに関わりを持った人もいれば、LGBT等に関するセクシュアル・マイノリティ支援の流れで関心を持った人もいるでしょう。あるいは障害者雇用の担当になって勉強を始めたという人もいれば、インバウンド対応で多文化共生の必要性を感じて取り組みを始めた人もいるでしょう。Black Lives Matterから社会的課題に関心をもった人もいるかもしれません。

 

いずれにせよD&Iのテーマはとても広く、どこから学び始めればよいのか、いまの学びの方法は正解なのかを模索しながら進めている人が多いのではないでしょうか。

 

今回ご紹介する「筑波大学インクルーシブ・リーダーズ・カレッジ(筑波大学ILC)」は、日本で初めてD&Iに特化した社会人向けの教育プログラムです。

D&Iを、「ジェンダー」「障害」「多文化」「世代」の4つの基礎的な領域の知識から入り、「人事/人材マネジメント」「商品/サービス開発」「社会課題/ガバメント・リレーションズ」という3つの実践的なテーマで更に学びを深めます。講師陣は筑波大学の研究者や企業・団体でD&Iの最前線に立つリーダーたちが起用されます。

 

筑波大学は1973年の開学から多様な意味で「開かれた大学」として、教育・研究における学際性と国際性を追求してきた大学です。「人間学群」では「人間の多様性」を主要な研究テーマのひとつとしており、心理・教育・障害・社会等の多彩な領域の研究で国内トップクラスの知見を有しています。さらに、産学連携にも積極的で、D&I領域における先進的な企業や団体とのコラボレーションも増え続けています。筑波大学ILCは、そうした筑波大学が持つ学術的知見と産学連携の両方を基盤として、D&Iに関する世界的な教育拠点を目指す取り組みの一環として開始されました。電通は2018年に筑波大学とD&I社会に向けた教育研究活動に関する連携協定を締結しており、今回ご紹介する筑波大学ILCにおいても、「商品/サービス開発」領域の講義は電通ダイバーシティ・ラボ代表の伊藤がコーディネートを担当しています。

 

<プログラムのビジョン>

このプログラムでは「ダイバーシティ(多様)」「インクルージョン(共生)」「トランス・クリエーション(共創)」を3つのキーワードとしています。そして「個人の特性や属性の違いが尊重され、誰もが違いを価値に変えて社会に参画でき、さらに新しい価値をともに創り出すことができる社会」の実現を目指しています(図1)。

 

<プログラムが目指す人物像>

そして、このプログラムが目指す人物像は、「ダイバーシティに関する柔軟な理解に基づき、インクルージョンの実現に向けたリーダーシップを発揮するとともに、多様性を価値に転換することで共創型の組織やイノベーションを創造することのできる人材」となっています(図2)。

 

 

<プログラムのカリキュラム>

こうしたビジョンや人物像の輩出のために、このカリキュラムは、実践を重視しながらも基礎となる知識や視点を学べるバランスの取れた設計を目指しています(図3)。

 

 

 

【eラーニング】

「ジェンダー」「障害」「多文化」「世代」に関する基礎知識を学ぶeラーニングは、筑波大学の研究者などの専門の講師による15分〜40分程度の簡潔な解説で構成されています。

 

 

【基礎編】

基礎編では、「アンコンシャス・バイアス」「COVID-19」「Black Lives Matter」という今日的な3つのトピックを切り口に、D&Iに関する本質的な視点が提示されます。特にCOVID-19パートの講師は「ひきこもり」や「オープンダイアローグ」研究の第一人者である斎藤環先生。Black Lives Matterパートの講師は新進気鋭の若手社会学者であり、各種メディアでも注目を集めているケイン樹里安先生です(図5)。

基礎編はZoomによるリアルタイムでの講義となるため、受講生同士のディスカッションの時間も多く設定される予定です。

 

【実践編】

実践編では「人事/人材マネジメント」「商品/サービス開発」「社会課題/ガバメント・リレーションズ」の3つのテーマによるセッションで構成されます。各セッションは、日本を代表するD&Iのリーダーである梅田恵氏(EY Japan株式会社)、伊藤義博(電通ダイバーシティ・ラボ)、松中権氏(NPO法人グッド・エイジング・エールズ)がそれぞれオーガナイザーを担当します(図6)。そして、いずれのセッションも企業・団体等でD&Iの第一線で活躍するゲストを話題提供者として迎えるので、講師と受講生とのコラボレーションによる実践的な講義が期待されます。

【特別講義】

特別講義は、D&Iに関連するテーマ横断型の講義です。筑波大学の落合陽一先生、東京大学の熊谷晋一郎先生、上智大学の出口真紀子先生、そしてトランスジェンダー活動家として日本を代表する存在である杉山文野氏を講師として迎え、それぞれの研究や実践に基づくD&Iに関する最先端の講義を聞くことができます(図7)。

 

このプログラムの締め括りには、受講生による「総括演習」があります。受講生はそれぞれに課題意識に基づいたショート・プレゼンテーションを準備し、グループにわかれて発表とディスカッションを行います。インプットだけではなくアウトプットをしっかり行うことで、プログラムでの学びの総括となります。

 

 

「ニューノーマル」という言葉に代表されるように、私たちは今、これまで以上に不確実な時代を生きることを余儀なくされています。そんな時代のなかで、この筑波大ILCのプログラムは、これまでの価値を新しい価値へと転換していくような、新しい時代のリーダーシップの学びを提供するでしょう。

 

 

プログラムのさらに詳細な情報と申込みは以下のWebページより

http://extension.sec.tsukuba.ac.jp/lecture/program0082/

取材・文: cococolor編集部
Reporting and Statement: cococolor

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