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Nov.

2018

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24 Aug. 2018

100人100通り? 副業じゃなくて複業?? サイボウズの複業家が語る働き方の多様性とは!?

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「働きがいのある会社ランキング」に5年連続ランクイン、「働きがいのある会社女性ランキング」2年連続1位に輝くサイボウズ株式会社。「100人いたら100通りの働き方」があってよいと考え、世の中が働き方改革を急ぐ中、どこよりも早く「多様な働き方」への挑戦を続けています。

複業家 中村龍太さん×電通グループ社員30人による「働き方の多様性」トークセッション

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月曜日は農業法人で働き、サイボウズには週4日で勤務しているという複業家・中村龍太さん。「副業」ではなく「複業」。どちらも大切な仕事だから、この漢字を使っているそうです。そんな、龍太さん(ご本人の希望で下の名前で表記)と、働き方の多様化に挑戦する30人の電通グループ社員(有志)とのセッションイベントを行いました。サイボウズの働き方については「サイボウズ 働き方」で、龍太さんの複業については「中村龍太 複業」で検索していただくと、記事がたくさん出てきますので、そちらをご覧いただきつつ、今回は、セッションで参加者から出てきた質問と龍太さんのお答えをベースに、働き方の多様性を実現するヒントを探っていきたいと思います。

100人100通りの働き方ってどうやって実現してるの?

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(参加者)どうやってこんな多様な働き方ができてるんですか?

(龍太さん)正直、困りに困ってこうなったんです。2005年、離職率が28%になった。どうしたら辞めないのかと聞いてみた。そしたら、ある人は子育ての時間が欲しい。ある人は週に1日複業をしたい。本当に千差万別だった。辞めないように、ルールや制度をフィットさせていったら、10年近く経っていつの間にかこんなふうになったんです。

(参加者)今までの働き方や意識って、簡単に変わらないですよね?

(龍太さん)重要なことの一つはトップによる「率先垂範」。たとえば育児休暇。まず最初に社長自ら始めた。すると、みんな「やっていいんだ」と思えるようになった。役員・マネージャーが率先して行動することから空気が生まれる。そこから始まるんです。

(参加者)マネジメントが大変になりませんか?

(龍太さん)確かに。コミュニケーションコストが高めの会社です(笑)。だけど、何かあれば話す、意見する、議論するという文化がなければ、いまのようにはなっていなかったと思います。報酬の考え方も多様で、給料や肩書きだけではありません。みんなから感謝される、好みにあったワークスタイルで働けるといったことも報酬として捉えています。みんなの多様な価値観をお互いに認め合っているんです。

うちの会社で、複業が当たり前になるのか!?

月曜日、農業法人で働く中村龍太さん

月曜日、農業法人で働く中村龍太さん

(参加者)サイボウズさんでは、実際どれくらいの方が複業をしてるんですか?

(龍太さん)本当のところは複業登録が必ずしも必要ないので分からないですが、全体の1割くらいかも。解禁したところで、意外とこんなもんなんです。大半はYouTuberとか、小説書いたり、セミナー講師したりといったいわゆる自営業的仕事。ほぼ、複業先との雇用契約をしている人はいないと聞いています。

(参加者)本業が疎かにならないかという心配はないんですか?

(龍太さん)結局、複業している人が1割しかいないということは、まずは本業をしっかりやらなきゃってみんな思っているのだろうと思います。仮に複業のために本業が疎かになってしまったら、評価を下げるだけです。。会社としては、本業が疎かになって、副業の方が一生懸命になっても構いません。それは個人が選ぶことなので。

(参加者)みんな何のために複業してるんですか?

(龍太さん)人によって本当に様々だと思います。自分の場合は、お金のため、スキルのため、人脈獲得のため。最初は、転職して前職より大幅に下がる年収の補填のためだったんですが、最近では、農業に貢献したいという気持ちも強くなってきました。やっていくうちに、どんどん変わるものだと思います。

(参加者)複業の課題のなかで、普通は会社との利益相反が議論に出てくるのですが。

(龍太さん)ある人が会社のポジションで培われた仕事を、個人で請けるより会社で受ける方がはるかにコストはかかりますよね。サイボウズでもそんなことが議論になったんです。Aさんにお願いしたいんだけど、サイボウズ価格を払う余裕はない。さあ、どうしようと。経営会議で話し合った結果、Aさんが複業として個人で請け負うことにしたんです。お断りするよりも、サイボウズのファンが増えると考えたわけです。この事象が良い悪いではなく、個別個別に、こういったことを議論することが大切で、かつ、このときの議事録は全員にオープンにしています。

「千差万別を認める」「率先垂範」「多めなコミュニケーション」「議論する」「感謝されることも報酬」「とにかくオープン」など、会社のなかで多様な働き方が実現されるためのキーワードがいくつも飛び出してきました。でもこれは、一朝一夕にできたわけではありません。たくさんのチャレンジと、たくさんの失敗を繰り返して、まだまだ道半ば。複業制度をはじめ、試行錯誤はいまも続いています。まずは、自分自身が意識を変え、それを周りに伝播させ、率先して動いていかないといけないと決意を新たにする参加者も多くいました。

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セッションを終えて参加者が感じたことは・・・

最後に、セッションを終えた参加者に感想を聞いてみました。いままでの固定観念が変わり、すっきりした表情で語ってくれたのが印象的でした。

 「1週間ずっと1社だけで働くという発想を転換すると、既存の時間をアロケーションするだけでも複業になるんだということに気付いた。今までは、既存の労働時間にプラスするイメージでしか考えていなかった」

「固定観念を持っていない方だと思っていましたが、サイボウズさんの話を聞いて、自分では思いもよらぬ固定観念があったことに気づかされました」

「複業OKを宣言していても、実際に複業する人は1割程度しかいない。マネジメントするのもそれほど大変ではなさそう。ということがわかったので推進しないという選択肢はないと感じました。そもそも、うちの会社とはマネジメントという概念が違いとも思いますが」

龍太さん、本当にありがとうございました!

中村龍太さん
複業家・ポートフォリオワーカー
サイボウズ株式会社 チームワーク総研 コンサルタント
広島県生まれ。大学卒業後、NEC 入社。マイクロソフトに転職し、いくつもの新規事業の立上げに従事。2013 年サイボウズとダンクソフトに同時に転職、複業を開始。さらに、2015 年にはNK アグリの提携社員として就農。現在は、サイボウズ、NK アグリ、コラボワークのポートフォリオワーカー。2016 年「働き方改革に関する総理と現場との意見交換会」で副業の実態を説明した複業のエバンジェリストとして活躍中。

取材・文: Rowan / 林 裕史
Reporting and Statement: hirofumi-hayashi
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