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Dec.

2024

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26 Jul. 2024

木⁠本⁠奏⁠太⁠に学⁠ぶ⁠、自⁠分⁠ら⁠し⁠く生⁠き⁠る⁠た⁠め⁠の表⁠現⁠方⁠法 ~Apple⁠プライド月間イベントレポート~

秋田ゆかり
ビジネスプロデューサー
秋田ゆかり

みなさんは、自分らしさをどのように表現していますか?

言葉であったり、ファッションであったり、食べるものだったり・・・様々な表現の仕方があるかと思います。

本記事では、そういった自己表現の意義や表現方法のポイントをお伝えすべく、Apple主催のプライド月間イベント「木⁠本⁠奏⁠太⁠に学⁠ぶ⁠、自⁠分⁠ら⁠し⁠く生⁠き⁠る⁠た⁠め⁠の表⁠現⁠方⁠法」のイベントレポートをお送りいたします。

Appleは、LGBTQ+関連の取り組みに力を入れており、毎年プライドコレクションを発表しています

トランスジェンダーとして生き、ありのままの自分を表現する木本さんを通じて、ぜひ自分らしさや自己表現について、考えて頂きたいと思います!

木本奏太

映像クリエイター、大阪芸術大学映像学科卒。

25歳で性別適合手術を受け、戸籍も女性から男性へと変更したトランスジェンダーであり、耳の聞こえない両親を持つコーダ。

映像クリエイターとして自らの体験やメッセージを、SNSを通じて発信している。

著書に『元女子、現男子。』がある。

 

楽しく、正しい情報を伝え、仲間を増やしていきたい!

 

イベントに参加する中で、とても印象的な木本さんのコメントがありました。

 

木本さん「YouTubeやSNSで発信をしているのですが、やっぱり1人では限界があるということを最近感じています。自分がこういう社会になってほしい、こういう風に変えていきたいという時には仲間が必要だなと思います。動画を作ることで仲間もいっぱい増えてきましたが、楽しく正しい情報を届けることで、もっとこの仲間を増やしていきたいと思います。」

 

まさに、自己表現の意義が、この言葉に込められている気がしました。

自分らしさを表現するということは、時に不安を感じることもあります。しかし、自分の伝えたいことを表現し、知ってもらうことで仲間が増えることもあるということに、気付かされた木本さんの言葉でした。

木本さんの場合、トランスジェンダーとは何なのか、どういう困りごとを抱えているのか、そしてその困りごとが人それぞれで異なることを知ってほしいという想いで活動をしているようです。

これらを知ってもらうことで、当事者やアライの輪を広げていきたいとのことでした。

 

自分らしさを、どうやって伝えていくのか?

 

当日のイベントでは、木本さんとご家族の日常を伝える動画が公開され、木本さんから自分らしさを伝えるポイントも教えて頂きました。

 

木本さん「トランスジェンダーやコーダは知らない人がまだ多く、どういう生活をしているのか、どういう人たちなのか、ということが分からない方がいらっしゃるかと思います。マイノリティ性があることで、困っていることがたくさんあるので、私は知ってもらうということが一番大切だなと思っています。

また、このテーマはどうしても重く捉えられがちです。大変さ・苦労にフォーカスが当たってしまうのは仕方がないことだと思いますが、非当事者にとって実感がわかない、身近に感じられないというところが、すごく壁になっているなと思います。一方で、私たちは、マイノリティ性を持っているけれども、非当事者の方と一緒のところもたくさんあります。日常生活で同じなところもたくさんあることを見てもらう、知ってもらうことで、自分ゴト化してもらうことを重視して、動画を作っています。」

 

例えば、耳の聞こえない両親を持つ木本さんは、光るインターホンの描写を動画に盛り込むことで、耳の聞こえない家族がいる暮らしを表現しています。非当事者でも、インターホンは身近にあるもので、インターホンを通して、耳の聞こえない家族がいる暮らしを想像することができます。木本さんは、この「身近さ」を念頭に置きながら、動画を作成しているようです。

また、当日のイベントでは、下記の質問がありました。

 

参加者「動画の最後のあたりで、木本さんがホルモン注射をしているシーンがあったと思います。その時の木本さんのコメントから大変さが伝わってきましたが、声の雰囲気はとても楽しそうに感じました。自分でいることに労力がいる部分もあるかと思いますが、それでも自分らしく生きることは楽しいですか?」

 

その質問に対し、木本さんは「自分らしく生き続けることは、とても楽しいですね。でも、労力としてかかることもたくさんあります。それを知ってもらうことで、社会が変わっていくと思います。」と力強く答えていました。自分らしく生きることの尊さ、そしてその喜びと苦労を発信していくことの重要性を改めて感じたシーンでした。

 

自分らしい表現方法について、考えてみよう!

 

プライド月間イベントということもあり、下記4つのキーワードをどういう風に表現することができるか考えるワークショップもイベント内で開かれました。読者のみなさまも、ぜひ考えてみてください!

 

➀LGBTQ+

②トランスジェンダー

③同性婚

④カミングアウト

 

当日のイベントでは、レインボー○○を食べてみる、山頂でカミングアウトしてみる、地図のタイムライン機能を使い歩いた経路で街に絵を描いてみるなどの様々なアイデアが出てきました。

私も、LGBTQ+のキーワードで考えてみた時に、アライであることをレインボーグッズで表現してみる、ジェンダー中立的な言葉を使ってみる・・・など、いくつかアイデアが浮かびました。

ぜひみなさまにも、思いついたアイデアを実践して頂きたいと思います。

 

一緒に未来を歩いていきたい!

 

イベントの最後に、参加者から下記の質問が出ました。

 

参加者「私自身、カミングアウトする時に怖かったり、相手がどんな反応をするのだろうと緊張したりします。木本さんは、ご家族や友人にカミングアウトをする時、どう思っていましたか?また、自分らしく生きるために、言いたいけど言いづらいことを、どう伝えていくべきなのかアドバイスを頂きたいです。」

 

確かに、カミングアウトをすることで、関係性が変わってしまうかもしれないという不安もあるかと思います。この質問に対し、木本さんはこう回答しました。

 

木本さん「カミングアウトするときは、かなり緊張しました。その人との関係が変わってしまうのではないかと、とても心配していました。一方で、言わなかったら、自分らしく生きられないという部分との葛藤もありました。でも、言いたい相手というのは、その人と未来を一緒に歩いていきたいと思う存在だったので、良くない結果になったとしても伝えたいという想いでカミングアウトをしました。

伝えていく際のアドバイスとしては、自分の思うような結果にならなかったとしても、居場所はそこだけではないということです。色々なコミュニティがあって、ちょっと目を向けてみると、色々な人もいます。自分が一人ではないということを忘れないでほしいと思います。」

「その人と未来を一緒に歩いていきたい」という言葉は、とても素敵な言葉だなと思いました。カミングアウトは不安を伴う時があるかと思いますが、木本さんが伝えてくれた未来を見据える姿勢は、私たちの背中を押してくれるかもしれないと感じました。

 

自分らしさの表現手法は千差万別かつ、その裏には様々な想いがあります。ぜひ、この記事を参考に自分なりの自己表現を考えて頂ければと思います!

 

■イベント概要:

Apple⁠プライド月間イベント:木⁠本⁠奏⁠太⁠に学⁠ぶ⁠、自⁠分⁠ら⁠し⁠く生⁠き⁠る⁠た⁠め⁠の表⁠現⁠方⁠法

日時:2024年6月20日(木)開催

 

取材・文: 秋田ゆかり
Reporting and Statement: yukariakita

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