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Apr.

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18 Mar. 2014

第2回:「ダイバーシティ」って言葉が、とっつきにくいのは何故だろう。

■【ダイプラ!-半径3メートルから考える、ダイバーシティ・プランニング日記】
第2回:「ダイバーシティ」って言葉が、とっつきにくいのは何故だろう。

こんにちは。第1回目は、ダイバーシティ的な考え方の特徴的な例として自身の経験を踏まえ小耳症について取り上げました。第2回となる今回は、「そもそも『ダイバーシティ』という言葉がなぜ、とっつきにくいのか?」という問いからまず、自分なりに考え始めてみたいと思います。

まず『ダイバーシティ』とは、『cococolor』内の用語を引用すると「あらゆる人々の『違い』を、豊かな『個性』として尊重すること。」とあります。もちろん自分でも本を読んだり事例を調べたりと、頭では最低限この言葉の意味はわかっているつもりではいます。ただし正直に告白すると、僕自身まだこの『ダイバーシティ』という言葉が、しっくりきていません。なんだか身体に消化できていないというか・・。実際ダイバーシティって言葉だけ聞くと、なんだかダイバーや海女さんが暮らす街が浮かんできます。もしかしたら『あまちゃん』のイメージが強すぎたのかもしれませんが(笑)

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とは言え世のなかの大半がまだ「ダイバーシティって何?」ってひとたちのような気もします。僕自身もダイバーシティについてまさに日々の仕事や生活を通じて学んでいるところではありますが、まだ満足する答えが見つかったとは言えません。だから僕自身この連載という機会を活かして、ダイバーシティについて半径3メートルの身近なものから考えたり、色んなひとの話を聞いたりして、ダイバーシティという言葉を自分なりにじっくりと向き合ってみたいと考えました。ちなみに、このコラムの副題の「半径3メートル圏内」という言葉は、宮崎駿さんの「企画は半径3メートルにいっぱい転がっている。」と言う言葉からきております。身のまわりを注意深く見渡していくことで、何気ない物事からダイバーシティの本質が見えてくるような気がするからです。

というわけでまずは自分の中のダイバーシティな部分、つまり少数派な部分を探してみると、右耳が聞こえないこと以外にもいくつかある気がします。左利きであるとか、「共働き子育て中」というのも広告会社勤めのなかではまだまだ少数派かもしれません。また環境的には、福岡の八女という田舎で育ち、学生時代は京都、社会人になってからは大阪勤務、今は東京在住と、同じ日本でも場所が変えるたびに文化の「違い」に驚くこともしばしばです。その他のもっとちっぽけな違いは、あげたらきりがないほどです。 僕がせっかく「ダイバーシティ」って言葉に向き合うのであれば、あくまでも自分なりの言葉でダイバーシティへの気づきや小さな発見を書いていければと思います。そうしてジタバタとあがく過程で、この一見とっつきにくそうな「ダイバーシティ」という言葉を少しでも身近なものにできたら幸せです。

そういうわけで、地球に暮らすひとりの人間として、ゆるゆると想ったことを書き綴ってみようと思います。この連載コラムの最後に自分でもどんな結論にたどり着くかは想像できませんが、それもまた一興。なんとも頼りない思考とひとりよがりの文章ではありますが、どうぞ一緒にお付き合いいただければ幸いです。

文:堤 藤成/Fujinari TSUTSUMI

-この連載の記事-
第1回:かけらな、ぼくの、ひとりごと。 

-Writer Profile-

3堤 藤成 / Fujinari TSUTSUMI
2006年電通入社。プランナー・コピーライターとして、デジタル領域、ソーシャル領域を中心に企画プランニングを手掛ける。
『電通ダイバーシティ・ラボ』、『電通ジセダイ育成委員会』に所属。『電通ソーシャル・デザインエンジン』の仕事にも参画。新聞広告クリエイティブコンテストにて制作した広告が中学校国語の教科書に掲載。

カンヌゴールド・ブロンズ、新聞広告クリエイティブコンテスト(最優秀賞・コピー賞)
毎日広告デザイン賞、西日本広告大賞、FCC賞等受賞

 

取材・文: TSUTSU/堤 藤成
Reporting and Statement: tsutsu

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