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Aug.

2017

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12 Oct. 2016

「希少難病(レアディジーズ)」、知っていますか? vol.1

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「希少」だけれど希少ではない

17人に1人。あなたはこの数字を聞いて、多いと感じますか?少ないと感じるでしょうか。

これは、「希少難病(レアディジーズ)」と呼ばれる病気にかかった人の、世界人口当たりの人数です。

希少難病(Rare Disease:正式名称「希少難治性疾患」)とは、「原因不明、治療方針未確定で長期療養が必要、患者数が非常に少ない」病気のこと。小山宙哉氏による人気漫画『宇宙兄弟』や、ギラン・バレー症候群当事者たむら あやこ氏による『ふんばれ がんばれ ギランバレー!』といった作品を通じて、希少難病を知ったという人もいることでしょう。

希少なのだから発病の確率は低いのでは?と思われるかもしれません。しかし、「希少」というのは一つひとつの疾患の患者数が少ないという意味で、希少難病は7000種類もあるのです。そして、約80%は遺伝子の変異により発症するといわれていますが、すべてが遺伝の問題ではなく、誰にでも起こりうる病気とも言えます。

 「アイス・バケツ・チャレンジ」の生み出したものとは?

「アイス・バケツ・チャレンジ」というソーシャル・メディアを使ったキャンペーンで話題になったALS(筋萎縮性側索硬化症)も、希少難病のひとつです。このキャンペーンはALSへの理解促進のために氷水を頭から浴びるという運動で、マーク・ザッカーバーグやレディー・ガガなどの有名人をはじめ、多くの賛同アクションの動画がネット上に公開されたことで世界的に話題になりました。一部で「偽善」や「売名行為」ではないかという批判も起こりましたが、炎上したことでALSという言葉の認知が広まったとも指摘されています。実際、2か月で1億1500万ドルもの寄付が集まり、これをもとに進められたプロジェクトによって、ALS発症に関わる研究が加速しました。

 圧倒的に足りていない希少難病へのケア

希少難病の国内患者数は750万~1000万人と推計されています。これに対し、厚生労働省「難病の患者に対する医療等に関する法律」(いわゆる難病新法)により医療費助成対象の「指定難病」に認定されているのは306種類、対象者は150万人です(平成27年7月1日施行の最新状況より)。

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情報が少なく、どうすればいいかわからない。希少であるがゆえ、医師の間にも理解にばらつきがあり、「気のせい」と言われてしまう。周囲の理解も得にくく、「さぼっている」と扱われる。このような状況から、当事者自身が自責で精神疾患を発症してしまうことも少なくないそうです。希少難病当事者にとって大きな問題なのは、周囲から理解されずに孤立状態に陥ることと言われています。希少難病患者の生活の質の向上と、患者と社会をつなぐことを目指して、スウェーデンで2008年に「世界希少・難治性疾患の日」が定められました。この動きは世界に広がり、日本でも2010年から2月最終日にイベントが開催されています。希少難病当事者が陥る孤立を防ぐために、当事者同士でネットワークをつくっている例もあります。次回は、このテーマに取り組む方にお話を伺います。

Rdnetr(写真:特定非営利活動法人 希少難病ネットつながる(RDneT)の活動風景)

トップ画像:希少・難治性疾患の日の普及啓発イラスト(Rare Disease Day (RDD) レアディジーズデイ 世界希少・難治性疾患の日 facebookページより  )

取材・文: DDL事務局
Reporting and Statement: the-ddl-office
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