WASEDANEOダイバーシティシリーズ「自分ゴト、みんなゴトのダイバーシティ」第１回「ダイバーシティの現在位置」とは。

12 Jun. 2020

WASEDANEOダイバーシティシリーズ「自分ゴト、みんなゴトのダイバーシティ」第１回「ダイバーシティの現在位置」とは。

: 共同執筆; ココカラー編集部

コロナ禍の中のダイバーシティ

世界中がコロナ禍の中にあって、いま改めてダイバーシティの意義が問い掛けられています。この大きな変化によってこれまで不自由のなかった人も何らかの制約を受けるようになり、すべての人が生活のあらゆる場面である種の「壁」を感じることになりました。

東京大学先端科学技術研究センター熊谷晋一郎准教授は、このことに加えて「コロナがマイノリティとマジョリティのギャップをさらに大きくした」と述べています。この世界的な危機を乗り越えるためには、「分断」ではなく「連帯」が私たち一人ひとりに求められています。そうした中で今ダイバーシティを学ぶことは、その先にあるコロナ後の世界において、人々や社会との新しい関係性を構築していくための大きな力になるのではないでしょうか。

もともと私たちは一人ひとり違っていて、自分と同じ人間はいません。その違いを超えて理解し合い、誰にとっても暮らしやすい社会をつくっていくために、まずは自分も含めた人間の多様性に関する知識と情報をインプットするところから始めたいと思います。

ダイバーシティは他人ゴト？

今回電通ダイバーシティ・ラボはWASEDANEOから機会を頂いて、NPO GEWELと共同で８回に渡ってダイバーシティのセミナーを行うことになりました。テーマは「自分ゴト、みんなゴトのダイバーシティ」です。社会の中にある意識「ダイバーシティ＝マイノリティの話→自分には関係ないこと」を次のステージへ一歩進めたいという思いからこのテーマを選びました。

「ダイバーシティ」という言葉が私たちの周りでしばしば使われるようになって数年が経ちますが、いまだに「正直言ってよく分からない」「障害者の話だから自分には関係ない」「女性活躍は人事の担当なので・・・」という声がよく聞かれます。

シリーズ第１回の「ダイバーシティの現在位置」ではこういった現状に対して、「そもそもダイバーシティって？」という疑問を起点として、

・多様性を概要的、数量的に把握する

・医療モデルと社会モデルについて考える

・多様な特性の基本的なことを知る

などを電通ダイバーシティ・ラボ伊藤から提示し、いま何が問題なのか？　何を知っておくべきか？　を一緒に考えていきます。

その上でマジョリティとマイノリティの関係、自分の中の多様性、アンコンシャスバイアス（無意識の偏見）などにも焦点を当てていきたいと思います。

そのようにして個人と多様性の関係を考えながら、企業にとってダイバーシティに取り組む意義、社内の話と社外の話、ダイバーシティとビジネスの関係はどうあるべきか、などにも言及いたします。

最後にNPO GEWEL小嶋代表理事からは、ダイバーシティが日本で取り上げられるようになった背景と、組織と個人がダイバーシティに取り組む意義について提議を行います。