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Apr.

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5 Apr. 2018

『ダイバーシティ・アテンダント』 #02スーパーマーケットで

 

ダイバーシティ・アテンダント検定のテキストの中に紹介されているエピソードを1つ選びクイズ形式でご紹介。

第二回はスーパーマーケットでの気遣い。経験豊富でも起きやすい「決めつけ」について。

 


スーパーマーケットで

杖を持った男性のお客さまが、片手にカゴを持って買い物をしていました。「こちらをご利用ください」とカートをお勧めしたところ、「そんなの使わないよ」と断られてしまいました。「それでは、カゴをお持ちいたしましょうか?」と申し出ると、「しつこいなぁ」と、プイッと顔をそらしたのです。

そのお客さまが杖をつく手を時々休めて、足をヨロヨロさせながら、商品をカゴに入れる後ろ姿を見守りました。


Q

あなたならどうしますか?

せっかくお客さまのことを思って提案したのに、断られてしまいました。

ダイバーシティ・アテンダントならば、どのような対応をしたと思いますか?

次の3つの中から、もっとも良いと思う回答を選んでみましょう。

①簡単に諦めずに、2度、3度とお薦めするべきであった。

②断ったのはお客さまだから、そのまま放っておいてよい。

③「では、何か私にできることはございませんか?」など、一言かけるべきであった。

 

A

③  杖でヨロヨロ歩くお客さま。きっと助けが必要です。自分の勝手な提案を押し付けたり、言われたままの放っておいては、ダイバーシティ・アテンダントとしては失格です。

 

ホントのきもち・・・

『この前、初めてカートを使ったのだけど、便利でたくさん買いすぎて、帰り道で荷物が重くて動けなくなってしまった。だから、カートはもう使わない。

カゴで重さを感じながら、持てる分だけ買って帰るんだ。さっき店員が「カゴを持つ」って言ってくれたけど、それじゃ重さがわからないじゃないか。……本当は杖をいちいち離して品物を取らなくてもいいように、一緒に回って取るのを手伝ってくれると嬉しいけど、そんな時間がかかること、仕事中に申し訳なくて言えないよ。』

 

解説

よかれと思ったサポート、ありがた迷惑なことが多いものです。こうなる原因は「決めつけサポート」。

高齢者にはこうすれば大丈夫、車いすの人にはこうするべき、などと、お客さまの様子をみて、自分の経験(往々にして少ない)から、自分が決めたサポート方法を押し付けてしまっていることです。

不便さがある人が求めるサポートは、一人ひとり違います。

「お手伝いしましょうか?」とまず声をかけ、お願いしますと言われたら、「いかがいたしましょうか?」と相手に聞いてみましょう。断られることもあるかもしれません。その場合は、ただ見守るのも、立派なサポートです。

【ダイバーシティ・アテンダント検定公式テキストより】

 

関連リンク:

一般社団法人ダイバーシティ・アテンダント協会

ダイバーシティ・アテンダント検定

取材・文: DDL事務局
Reporting and Statement: the-ddl-office

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