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Aug.

2021

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18 Jun. 2021

日本で食事をする多様な人に、 UD「食物アレルギーピクト」を開発しました。

植田憲二
アートディレクター/UDプランナー
植田憲二

誰にでもわかりやすい食物アレルギー表示のために開発した「みんなのピクト」で食物アレルギー事故を防ぎたい。

国内には食物アレルギーがある人が約250万人いるといわれています。  特に食物アレルギーは子供に大きな影響を及ぼし、アレルギーの原因となる食材を誤って食べてしまうと命も脅かしかねない事故になるケースもあります。そこで電通ダイバーシティ・ラボ「見やすさプロジェクト」ではユニバーサルコミュニケーションデザイン協会と共同し、ユニバーサルデザインの視点で食物アレルギー表示ピクト「みんなのピクト」を開発・発売しています。お子さんからお年寄りまで、さらに文化や言葉を超え、どんな時でも、誰にでもわかりやすく食物アレルギーに悩む人の毎日を少しでも安心できるものに変えていきたいと考えます。

食物アレルギー人口:内閣府/日本人口の1〜2%

「みんなのピクト」は消費者庁が定めた表示義務及び推奨する28品目の食物アレルギー物質のピクトグラムです。

日本の食品表示法では食物アレルギーの特定原材料を文字で表示することを義務づけていますが、商品パッケージなどでは文字が小さくわかりづらい状況もあります。またピクトグラムは「文字が読めない人・小さい文字が読みづらい高齢者や視覚障害者」にとって有益な表示方法ですが、現存のピクトグラムでは原材料を想起しにくかったり、見えにくいこともありました。そこでユーザーテストによる評価に基づき、ユニバーサルデザインに対応したピクトグラムの開発をしました。

ユニバーサルデザイン「みんなのピクト」の制作プロセス。

生活者は必ずしも「見やすい環境」で見るわけではありません、見る人の視覚(加齢)の状態や食物アレルギー当事者の方の意見を聞くことも大切です。

生活者の立場で評価・改善を繰り返す「人間中心設計」のプロセスで開発しました。またピクトグラムでは唯一、第三者の審査を経てUCDA認証を取得しています。

外国の方は日本の料理の材料に馴染みがないことがあります。また言葉や文字だけでは説明が難しいことがあります。

「みんなのピクト」は食品パッケージに限らず、飲食店におけるメニュー表示、WEBページ、スーパーマーケット店舗でのサインプレート、保育園・幼稚園・学校給食や病院等の献立表での注意喚起など、様々な場所・用途で使うことができます。

また飲食店やお土産店などでは、ピクトでアレルギーチェックができる「コミュニケーションシート」などで事前にお客様にアレルギーを確認していただくと安心かと思います。

これからまた訪日外国人の方も増えてきます。食物アレルギーピクトの普及によってベジタリアン・ビーガン等の食事制約のある方にとっても「食べられないもの」「食べたくないもの」がわかり、誰もが安心して食事ができるような社会になればと思います。また日頃から、食物アレルギーに配慮している方に少しでも「誤飲や誤食による事故」の未然防止に役立つことを願っています。

■消費者庁のウェブサイトよりアレルギーコミュニケーションシート〈日本語/英語/中国語簡体/韓国語〉各版のPDFが無料でダウンロードできます。
https://www.caa.go.jp/en/policy/food_labeling/

JAPAN’S FOOD LABELLING SYSTEM

■一般財団法人国際ユニヴァーサルデザイン協議会「IAUD国際デザイン賞2020」で「みんなのピクト」がユニバーサルデザインピクトとして評価されました。 コミュニケーションデザイン部門/銀賞受賞
https://www.iaud.net/award/14663/

ピクトグラムのデータのお求め

■ユニバーサルコミュニケーションデザイン協会のホームページよりご購入できます。
https://ucda.jp/research/minnano_picto.html

制作・文:植田憲二(電通ダイバーシティ・ラボ 「見やすさプロジェクト」) 
お問い合わせ https://dentsu-diversity.jp/contact/

取材・文: 植田憲二
Reporting and Statement: kenjiueda

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