わたしたちの多文化共生② 中央大学
- 共同執筆
- ココカラー編集部
「ヒューマンライツ・フェスタ東京」が、11月4~6日に開催され、11月5日には多文化共生プレゼンコンテスト「多文化共生都市をめざして-大学生が考える東京の未来-」が実施される。明治大学(山脇ゼミ)、中央大学(成田ゼミ)、東京外国語大学(長谷部ゼミ)、法政大学(山田ゼミ)、早稲田大学(山西ゼミ)の学生たちが、東京を国籍や民族などにかかわらず誰にとっても住みやすい都市(多文化共生都市)にするにはどうしたらよいか、東京都に提言する。
cococolorでは各校のプレゼンメンバーのリレーコラムを紹介していく。第二回は中央大学成田ゼミのチーム。
多文化共生への一石
「日本がこれからも活力のある元気な社会であるための多文化共生の取組みについて、これまで東京都そして政府においては、必ずしも応えられているものではなかった。昨年、都において『多文化共生指針』が策定されるとともに、多文化共生プレゼンテーションコンテストが、人権週間の一環として開催されたのは、多文化共生の推進ばかりではなく、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、ユニバーサル教育の推進という流れにおいても、一石を投じたと思う。」
中央大学経済学部特任教授 成田浩
留学生へのキャリアサポートで多文化共生
わたしたち中央大学成田ゼミは、国際的な視野で地域に根差した行動で課題解決をはかる「グローカル」な視点から自治体の国際政策を研究している。東京都の世界一のグローバル都市化を実現するためには、外国人と日本人とがともに活躍できる多文化共生社会を構築する必要があると考えた。
多文化共生の推進が強く望まれるが、わたしたち学生が日常生活の中で多文化を感じられる機会はそう多くない。一番身近な存在として挙げられるのが、ともに学生生活を送っている留学生の存在である。彼らは世界中の数ある国の中から日本を留学先に選ぶという意味で「日本通」である。
国はグローバル戦略を展開する一環として、2020年を目途に30万人の外国人留学生の受け入れを目指す「留学生30万人計画」を打ち出した。一方で現状として留学生の就職を促進する取り組みは十分とはいえない。私費留学生の進路希望調査によると「日本において就職希望」は65%であったが、実際に日本国内で就職した留学生は25%程度にとどまる。
以前、企業のインターンシップに参加した際、グループワークを行い、そのメンバーのうちの一人が中国人留学生であった。日本人にはない彼の独自の視点や発想に触発され、どんどん新しいアイデアが生まれた。このような人材は企業においても、職場を活性化し、即戦力となるだろう。そして何より彼らと協働することで、様々な要素が合わさり、相乗効果が期待できる。これからの日本を担うわたしたち若者世代間でも「良きライバル」となる留学生が思いっきり就職活動に励むことのできるような環境をつくりたい。
そして、世界一の都市東京を目指してわたしたち大学生ができることとは何かを模索したいと思う。
◆第2回多文化共生プレゼンコンテストの概要
主催:東京都
企画運営:多文化共生プレゼンコンテスト実行委員会
日時:2016年11月5日(土) 13:00〜16:00
会場:東京国際フォーラム ホールD5(D棟5階)
参加費:無料 (入退場自由)
参加チームとテーマ:
中央大学 成田浩ゼミ
「多文化共生プランin多摩」
東京外国語大学 長谷部美佳ゼミ
「Career Design & TOKYO 〜育てよう夢のつぼみ〜」
法政大学 山田泉ゼミ
「MOTTAINAI PROJECT〜食から始まる多文化共生〜」
早稲田大学 山西優二ゼミ
「ムスリムから見る多文化共生〜自己と他者の関係の中で〜」
明治大学 山脇啓造ゼミ
「△キッズプログラムin東京〜子どもが描くカラフルな未来〜」
関連サイト:
多文化共生プレゼンコンテストFacebookページ
ヒューマンライツ・フェスタ東京2016の公式サイト
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