ポジティブエナジーズ国連写真展
- 共同執筆
- ココカラー編集部
2019年1月に「世界の障害のある子どもたちの写真展プロジェクト」としてブログ記事でご紹介いただいた写真家の名畑文巨(なばたふみお)です。その後プロジェクトは、同じ志を持つ仲間が集まり実行委員会を設立、プロジェクト名を「写真展ポジティブエナジーズプロジェクト」と改名し、日本での写真展開催に向けて活動しています。
そしてプロジェクトは驚くような展開になりました。2020年8月からの日本展開催に先立ち、3月にニューヨークの国連本部で写真展を開催することになりました。国際デーである3月21日の「世界ダウン症の日」に、世界ダウン症連合の主催で国連で開かれる「世界ダウン症の日国際会議(WDSD)」に合わせ、国連日本政府代表部の共催で「写真展ポジティブエナジーズ」を国連本部ビルで開催します。
プロジェクトの目的は、当初からその根幹として国連制定の障害者権利条約 第8条【障害者に関する社会全体(各家庭を含む。)の意識を向上させ、並びに障害者の権利及び尊厳に対する尊重を育成すること】に基づくものとしていました。ですが、国連での開催を目標にしていたということではありませんでした。と言いますか、まさか世界の中心のような場所でできるなんて夢にも思っていなかったのが正直なところです。
きっかけは、2018年末の忘年会で30年ぶりに会った昔勤めていた会社の上司の「こんなにいい企画をやっているなら国連でやったら?」という一言。その後、実行委員会のアドバイザーになっていただいた障害学の教授との会席の際で、ふと思い出し、思い付きで相談してみたところ、「それはいいアイデアですね!」と賛同いただき、国際会議で何度も国連にいかれているご経験から、どうすれば国連でできるかというアドバイスをいただくことができました。
それからはまるで国連開催へ導かれているかのように数々のご縁が繋がっていき、最終的に外務省から日本政府からの提案企画として国連事務局に交渉していただけることになりました。幾人もの方々が、皆「いい企画だから」と、それぞれの職務の中でご尽力いただいて開催決定に至りました。本当に感無量です。
国連での開催は、プロジェクトの世界展開の足がかりとなるばかりでなく、海外での評価を受けたという明らかな実績となり、2020年の日本展成功のための重要な足がかりになってくれるはずです。東京オリンピック・パラリンピックを契機に、多くの人に彼らのエネルギーを感じていただき、障害のある人々への心理的障壁を取り払い、すべての人間が共存できる社会へ向かうきっかけにしていきたいと考えています。
【国連展概要】
●写真展ポジティブエナジーズ 国連本部展
●主催:写真展ポジティブエナジーズプロジェクト実行委員会
●共催:国際連合日本政府代表部
●実施日時:2020年3月18日~24日
●開催場所:国際連合本部国連総会議場B1F展示エリア
※国連展は2019年11月に急遽開催が決まったため実行資金が不足しています。そのため現在クラウドファンティング Readyforプロジェクト「世界の障害のある子どもたちの写真展を国連でやりたい!」広く支援を募っています。
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