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5 Nov. 2015

日本初、LGBTにパートナーシップ証明書交付! -個人のこころが、社会を動かすチカラに

大切な人と、人生のパートナーとして寄り添いあって暮らすこと。そんなささやかで大事な想いを抱きながらも、法的には婚姻関係が認められていない性的マイノリティー(LGBT)の人たちが、少しでも生きやすい社会をつくろうと、2015年3月、東京都渋谷区でLGBTのカップルに「結婚に相当する関係」を公的に認める「パートナーシップ条例」が成立しました。そして11月5日、その一号となる証明書が、共にLGBT活動家として知られる元タカラジェンヌの東小雪さん・会社経営者の増原裕子さんのお二人に交付されました。

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午前8時半。大勢の報道陣が待ち構える中、開館時間に合わせ、証明書の受け取りに渋谷区役所を訪れた二人。

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婚姻戸籍の提出を受付ける4番窓口で「おめでとうございます」という祝福のメッセージと共に二人が証明書を受け取ると、この特別な瞬間に立ち合おうと駆けつけた友人が、思わず涙。
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そして、それにつられて、もらい泣きする裕子さん。

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「自分たちの暮らしているまちで、パートナーシップの証明を受けられて本当に嬉しいです」。祝福の拍手に包まれて、とても幸せそうです。

2013年3月、東京ディズニーリゾートで結婚式を挙げたことで注目を浴びた裕子さんと小雪さん。その後、保険会社や通信事業者など、LGBTのカップルにもパートナー向けサービス提供を開始する民間企業が少しずつ増えてきましたが、今回の証明書の交付を受け、小雪さんは「行政が動くことが本当に大きなことにつながると実感した」と語ります。

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記者会見の最中、同条約の交付に尽力した長谷部健渋谷区長が祝福に駆けつけました。二人からは、感謝の言葉とともに「この条例はスタート。これから当事者にとって使いやすいものにして欲しい」といったエールがありました。

お二人は何年も同棲生活を送り、結婚式も挙げましたが、同性であることが理由で、法的には婚姻関係が認められていません。けれども、性的少数者への差別解消を目的としたこの条例が施行されたことで、同性名義で不動産を借りたり、病院で親族として看護することなどが公的に求められるようになります。

「証明書は大切に額に入れて飾って、必要な時には是非活用していきたい」と語る増原さん。渋谷区によると、証明書の申請に訪れるカップルの数は現時点では少ない見込みだそうですが「LGBTであるという名乗りをあげることができない方も、まだたくさんいます。証明書がなくても、LGBTの人たちを受け入れられる社会であって欲しい(裕子さん)」「知らないところで、傷ついた人たちがたくさんいるということも、是非伝えていただきたいと思います(小雪さん)」と、朗らかな笑顔で語りました。

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(二人はこの後、「パートナーシップ証明書発行開始」と記されたレインボーカラーのたすきをかけた渋谷ハチ公前に)

裕子さん、小雪さんの活動を見守り続けてきた、電通ダイバーシティ・ラボ(DDL)研究員の阿佐見綾香さんは「今日の出来事は”同性婚”がいつかニュースにならないくらい当たり前のことになる一歩と言え、日本が変わり、家族のカタチが変わり始めていることを感じています。多様な愛や家族のカタチが受容されるようになることで、LGBT当人のみならず、周辺の一般層にも波及する”レインボー消費”傾向は今後ますます顕著になっていくと思います」と語りました。

DSC_8489s   (渋谷駅前ハチ公口はLGBTカラーのポスターも張り出され、祝福ムードに)

この日の午後には、世田谷区でも「パートナー受領証」の発行が開始。多様性を受け入れる社会をつくる動きは、今後、全国に広がっていくことが期待されます。

参考:今、企業がLGBTに注目する理由とレインボー消費

取材・文: cococolor編集部
Reporting and Statement: cococolor

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