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Aug.

2022

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11 Jul. 2021

「ノンバイナリー」の意味とは?7/14は国際ノンバイナリーデー

福居亜耶
CMプランナー/コピーライター
福居亜耶

 有名アーティストのSNS発信で注目された「ノンバイナリー」。LGBTQ+に関係する言葉ということは知っていても、どういう意味なのかいまいち理解できない人も多いのではないでしょうか。そこで「ノンバイナリー」という言葉について、図やイラストで解説します!

※本記事は、2022年7月11日に一部の内容を更新しました。

性自認(本人が自認する性)を表す言葉 

 「ノンバイナリー」は性のあり方を表現する言葉で、代表的な意味は「本人の自認する性が、男性/女性の二分法(バイナリー)に当てはまらない人や状態のこと」です。例えば「男性でも女性でもない」と考えたり、逆に「男性でも女性でもある」と考えたりする人を指しています。性のあり方は、下の図の通り、4つの要素から成り立ちますが、「ノンバイナリー」は特に①性自認(本人が自認する性)について表す言葉です。(④性表現(表現したい性)について用いられることもあります。)

出生時に割り当てられた性や性的指向は問わない

 「ノンバイナリー」は①性自認(本人が自認する性)について表す言葉なので、図の②出生時に割り当てられた性や③性的指向(好きになる相手の性)は問いません。出生時に割り当てられた性が男性で好きになる相手が女性である「ノンバイナリー」の人もいれば、出生時に割り当てられた性が女性で好きになる相手が女性である「ノンバイナリー」の人もありえます。

▲この場合、Aさん、Bさん、Cさんとも「ノンバイナリー」。(●はチャート上の相対的な位置を表し、斜線はどちらにも当てはまらないことを表す。)


関連用語との違い

 「ノンバイナリー」と同じく、性自認(本人が自認する性)が男性/女性のどちらでもないことを表す言葉がいくつかあります。

【Xジェンダー】
読み方:エックスジェンダー。本人が自認する性(性自認)が男性/女性のどちらにも当てはまらない人や状態を表す日本発祥の表現。なお、ノンバイナリーは性表現(表現したい性)を表す際にも用いられるが、Xジェンダーは性自認(本人が自認する性)についてのみ表す場合が多い。

【クエスチョニング】
性自認(本人が自認する性)だけでなく、性的指向(好きになる相手の性)についても定まっていない、もしくは意図的に定めていない状態を表す。

7/14は国際ノンバイナリーデー

 毎年7/14は、「国際ノンバイナリーデー」。ノンバイナリーの権利を啓発する記念日で、国際女性デー(3/8)と国際男性デー(11/19)のちょうど中間に定められています。前後1週間は「ノンバイナリー週間」と呼ばれ、2021年は7/11〜7/17となります(追記:2022年は7/10~7/16)。2020年は、#NonBinaryPeoplesDay のハッシュタグがツイッターでトレンド入りしたそうです。

 なお、世界的な流れとしては、ノンバイナリーの権利が認められてきており、ドイツやオーストラリア、インド、アメリカなどの国では、公的な身分証明書やパスポートの性別欄に男性/女性のどちらでもないことを表す性(「X」や「O」)を表記可能です。男性/女性以外の性を選択できることは、ノンバイナリーだけでなく、あらゆる性のあり方の人々の権利と平等につながると期待されています。


▲黄・白・紫・黒の4色のフラッグは、ノンバイナリーのシンボル。

 「ノンバイナリー」について、ご理解いただけましたでしょうか。性のあり方が多様であれば、LGBTQ+に関する言葉も多様です。そのため、なかなか1つ1つを丁寧に理解することが難しいかもしれません。
 ただ、「相手を知らないことが差別を生む」なら、知ろうとする姿勢が差別や偏見のない社会に必ずつながるはず。また、性のあり方に悩んでいる人が、自分の状況にしっくりくる言葉と出会うことで、自分を受け入れるようになるかもしれません。社会のためにも、自分のためにも、大切な人のためにも、テレビのニュースやネット記事で見かけた気になる言葉は、ぜひ積極的に調べてみてください。


*多様な性のあり方についてさらに理解を深めたい方は、電通ダイバーシティ・ラボ編集『LGBTQ+について「知る」「考える」「行動する」アライアクションガイド』をぜひご覧ください。
【2022年版】『アライアクションガイド』を更新しました

参考記事:
Magazine for LGBTQ+ Ally PRIDE JAPAN「LGBTQ用語解説 ノンバイナリー」(参照日2021-07-06)
JobRainbow MAGAZINE「ノンバイナリーとは?【Xジェンダーやクィアとの違いは?】」(参照日2021-07-06)
wikipedia「International Non-Binary People’s Day」(参照日2021-07-06)
Magazine for LGBTQ+ Ally PRIDE JAPAN「メーン州とオレゴン州が、出生証明書の性別欄にノンバイナリーと記載することを認めました」(参照日2021-07-06)
NHK「アメリカ パスポートの性別欄に新たな選択肢を設ける方針 」(参照日2021-07-06)

取材・文: 福居亜耶
Reporting and Statement: ayafukui

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