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26

Oct.

2020

column
10 Jan. 2020

世界がもっと近くなる5日間 ~外語祭レポート~

岸本かほり
ストラテジックプランナー
岸本かほり

銀杏の葉が色づく11月20~24日の5日間、東京外国語大学(以下、外語大)で外語祭が催された。2019年の外語祭キャッチコピーは『あなたの非日常、世界の日常』。

世界14地域、28言語の教育体制を備え、言語のみならず各地域の社会・文化について学ぶ外語大だからこそ作り出すことができる、いろいろな世界各国の料理や、語劇(各28言語を学ぶ生徒によって演じられる劇・ミュージカル)、各国の舞踊/音楽部・サークルによる屋外フェス企画等、まさに非日常に出会うことができる。プランナーの岸本は外語大卒(日本語専攻)で、外語祭を愛してやまず、卒業して6年間、毎年外語祭に顔を出している。

ようこそ、世界の入り口へ!

まず、お出迎えするのは、学部1年生による料理店。料理店が出店される円形の広場では、実に30もの国と地域のグルメを味わうことができる。

各料理店にはカラフルな横断幕がかかっている

 

最初に頂いたのは、ロシアのボルシチ。

この日は雨が降っていたので、冷えた身体を温めるのにもってこい。赤い野菜スープの優しい味わいにホッとする。

ドイツの様々なビールも楽しめる。

毎年必ず食べるポルトガルのソーセージ、リングイッサ。

中央アジアの串焼き、シャシリク

インドネシアのバナナ揚げピサンゴレンと、イタリアのホットワイン

ウルドゥーのスィーフ・カバーブ

円形広場を離れると、サークル・部活動の出店が並ぶ。

副編集長の半澤が足を止めたのはこちらの「世界のビール研究会」。世界各国の珍しいビールが手に入る。

ベルギーのビールをパケ買い。

 

ちなみに、お酒を買うためには、20歳以上を証明する身分証の提示を入口付近の事務局テントで行い、20円でアルコールパスポートを入手することが必要となっている。度数が弱いものから強いもの(世界最高のアルコール度数96度)まで、世界各国の様々なお酒が揃っているため、大学という環境ゆえに未成年を飲酒の危険から守り、参加者の健康と安全にも配慮をし、飲酒による事故を防ぐことが目的である。アルコールパスポートを会計時に提示しなければアルコールは購入できない仕組みになっているので、初めての来場者は注意が必要だ。

 

他にもいろいろなユニークな世界の飲み物・食べ物を販売するテントが並んでいる。

キューバのラム酒の出店

料理や飲み物を堪能し、お腹が膨れてきたので、少しキャンパス内を歩くことに。現れたのはカラフルなブラジル研究会のサンバハウスだ。中では現役生とOBOGによる熱演が繰り広げられている。

ブラジル研究会のサンバハウス

講義棟の中の本部企画「着てみよう☆民族衣装」を体験。外大生が留学先や旅行先から集めてきた世界各国の民族衣装を着て写真を撮ることができるフォトジェニックなスポットだ。

半澤は韓国のチマチョゴリに、岸本はドイツのディアンドルに挑戦!

在学中の4年間一度も体験したことがなかったが、想像以上に楽しく、子供に戻ったように写真撮影を楽しんでいた。すると、テントの中から大きな笑い声が。

現れたのは、ベトナムやトルコ、メキシコなど各国の衣装に包まれた5人の女性たち。話を伺うと、娘さんが外大生とのことで、お友達と遊びに来ていたようだ。高らかに響く愉快な笑い声は、まるで外国にいるかのような気持ちにさせてくれた。

 

あなたはどうして外語大へ?

サークル・部活動・同好会などの有志が出すテントの中で我々が足を止めたのは、中央ユーラシア研究会。中央ユーラシア地域に留学経験や旅行経験が豊富な有志達が現地で入手した小物やワインなどを販売している。

ここでピンバッジとワインを購入。その際に、中央ユーラシア地域に魅せられている学生にどうして外語大を志望したのかを聞いてみた。

「高校の時に恋をしたのが中国人だったが、英語を使っても自分の思いが上手く通じなかった。その時に、英語以外の世界の言語の必要性を強く感じた」と、彼は少し照れながら語った。

その人のことや文化を深く知り、真の意味で理解するためには、その国の言語を学ぶことは必要不可欠というのが原点だという。そんなロマンチックなきっかけにテンションが上がった我々は、ユルタにお呼ばれした。

ユルタに潜入!

ユルタはテュルク系遊牧民のカザフ人やキルギス人が用いる移動式住居で、モンゴル地域のゲルとよく似ているが一番の違いは、内部に柱がないことだという。靴を脱いで中に入ると、地べたに座って歌を歌っている人々。まさに異世界。

フレンドリーで平和な空気にうっとりしてしまう。

民族衣装に身を包む学生たち。

カザフのドンブラという楽器を奏でる学生。

トルクメニスタンの帽子(右端)を貸してもらった。とても温かい。

 

ユルタでの楽しい時間を過ごした私達は再び料理店の並ぶ円形広場へ。

ミャンマーのラペイエ(ミルクティー)

ミャンマーの民族衣装に身を包む学生にビルマ語で名前を書いてもらった。

アラビアのバスブーサとミャンマーのサモサ

ドイツのプレッツェル

知らないことだらけ。だから、世界は面白い。

今回の外語祭では、12以上の国の料理・飲み物を堪能した。

紹介しきれなかったが、講義・サークル棟や野外ステージでは他にもフラメンコ・ベリーダンスなどダンス・舞踊系のパフォーマンスや、各地域の音楽演奏、タイ古式マッサージ等の催しがあり、別棟のアゴラグローバルホール内では5日間にわたって学部2年生による30言語での語劇・ミュージカルが行われている。

外語大に4年間通い、その後も毎年この学園祭に顔を出しているが、訪れるたびに新しい文化に触れることができる。聞いたことのなかった国・地域や、遠い存在だと思っていた人・場所が、いつの間にかとても身近に感じられる。新たな世界を発見し、世界のニュースに興味が湧いてくる。

5日間の非日常、是非、外語祭で体験するのはいかがだろうか。

取材・文: 岸本かほり
Reporting and Statement: kitumoto

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