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Oct.

2019

interview
30 Sep. 2019

「ダイバーシティ」という言葉のない世界を目指す:中村 寛子さんインタビュー

MASHING UPは、女性をはじめとする多様な人々がしなやかに活躍できるような社会づくりを目指し、カンファレンスをはじめとするイベントや、オンラインメディア、コミュニティ等を通じて、働く女性同士をはじめ、性別、業種、世代、国籍を超えた人々を有機的につないでいる場です。

そんな、女性目線でダイバーシティを推進するプロジェクトMASHING UPのプロデュースを行っている中村寛子さんに、プロジェクトや想いなどについてお話を伺いました。

―MASHING UPを立ち上げようと思ったのはなぜですか?

「海外での留学、就職を体験したあとに日本に帰国した時に感じた違和感が大きく影響しています。具体的には「女性なんだから」という言葉です。それまでは女性なんだから〇〇しないといけない。という体験をしていなかったこともありますが、社会人としての私にとっては心に突き刺さる感覚を覚えています。

私と同じような悩みを抱えている女性はたくさんいるのでは?と感じてもいました。そのような時期に、たくさんの素敵な女性に出会う機会があり、彼女たちのことをもっとみんなにも知って欲しい!と思ったのが立ち上げのきっかけです」

「プロジェクトを進めるにあたり、メディアジーンの今田さんに相談しました。その際に、彼女から「自分たちの世代は、女性が働き続けることにとても苦労した世代。だから、若い子に『私たちも頑張ったんだから、あなたたちも』と言いたくなる人もいる。しかし、時代が変われば環境も変わる。そんな私達はロールモデルになることは難しいのかもしれない。」と言われました。

ちょうど、「目指すロールモデルがいない」と感じていた私の想いとも合致し、誰かひとりをロールモデルにするのではなく、複数の方を参考にしながら自分に合うものを部分的にカスタマイズするなど、新しいロールモデルの在り方をMASHING UPから創出しよう!という目的で始めました」

 

―MASHING UPは様々な人たちをごちゃまぜにすることをコンセプトにしていると思いますが、他にも大事にしていることなどはありますか?

「2017年は『Unleash Yourself(自分自身を解き放とう)』、2018年は『Bravery & Empathy – 勇気と共感』をコンセプトに据えて実施。これまでは「個」に訴えることを目的に設定していました。3回目になる今年は、「Reshape the Perception – 知らないことを知って、視点を変える」というテーマで、知らなかった知識を得ることで多様な選択肢があるということを知ってもらうことを目的にしています」

多くの方が「行ってみたい!」と思える会場づくりを目指し、会場選びや空間づくりに力を入れています。話題の場所に、オシャレな空間を演出することで、これまでダイバーシティのイベントに足を踏み入れにくいと思っていた方も入りやすくなったらいいなというのが私の願いです。

また、会場内の空間設計にもこだわりがあります。

より多くの情報を得ることに集中できるエリア、聴講者の席を円卓にして参加者同士が自然と会話できるようにしているエリア、登壇者と聴講者の距離感がわずか1mぐらいのぐっと近づいた関係でセッションを楽しめるエリアなど、その内容に合わせて多様に準備しています。居合わせた方々が、それぞれの所属や肩書を気にして遠慮をしないように、バッチや名札は用意せず、フラットな関係を築く空間づくりも意識しています。

 

―MASHING UPのメディアについて教えてください。

毎月、テーマを変えて記事を掲載しています。女性の働き方をReshapeする、パートナーシップをReshapeする…など。

考え方を変えるのではなく、知ってもらうことで考え方や感じ方が新しい形になればいいなと考えています。様々な選択肢を知ったうえで、考え方を「変える」か「変えないは」かは、個人の自由だと思っているので、押し付ける感じにはしたくないんです。

 

―今後、MASHING UPをどのようにしていきたいですか?

イベントに訪れない層がマジョリティだと思っているので、その層にアプローチするためにはもっと参加ハードルを下げたいです。

また、「MASHING UPは女性が一番!ということなの?」と聞かれることがありますが、性別などにこだわらず多様な考えを知ってもらうことで「女性だから。男性だから。」というような言葉をなくしたいと思っています。

MASHING UPを通じてつながった方が少しずつ増えてきており、今後はビジネス面でも、そのつながりが芽を出してくれたらいいなと期待しています。

 

取材を終えて

私自身、女性の立場で働いていくことに悩んだり葛藤することがありますが、中村さんとお話させていただき「ストレートに言葉にしていいんだ!」という勇気のようなものが湧いてきました。MASHING UPの記事は、性別問わず働き方などに悩んでいる方々必見です!

まずは、いろんな人やいろんな考え方があると「知る」ことが大事だと痛感した取材でした。
(取材&執筆:木村 由季)

中村寛子氏
mash-inc. 代表取締役 / masher
イギリス、スコットランドにて大学を卒業後、グローバルデジタルマーケティングカンファレンス、ad:tech/iMedia Summitを主催しているdmg::events Japan株式会社に入社し、6年間主にコンテンツプログラムの責任者として従事。2015年にmash-inc.設立。女性エンパワメントを軸にジェンダー、年齢、働き方、健康の問題など、まわりにある見えない障壁を多彩なセッションやワークショップを通じて解き明かすダイバーシティ推進のビジネスカンファレンス「MASHING UP」を企画プロデュースし、2018年からメディアジーンとカンファレンスを展開。2019年には女性から始めるダイバーシティをテーマにオンラインメディアMASHING UPもローンチ。

取材・文: SCP塾TEAM
Reporting and Statement: scpteam

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