まだ出会えていない多様性に出会える「プライドハウス東京2019」オープン!
- プランナー
- 吉澤彩香
若者を中心に多くの人が集まる原宿に、LGBTや多様性に関する情報やホスピタリティを様々なイベントやコンテンツを通して発信するプロジェクト「プライドハウス東京2019」が、コミュニティスペース「subaCo」において、本日9月20日(金)から期間限定でオープンしました。
以前cococolorでも取材させていただいた、「プライドハウス東京」。(以前の記事はこちら)NPO、協賛企業、駐日各国大使館、個人らが連携し、「7つのコレクティブ・インパクト」と題して、専門性のある個別テーマに沿った情報を発信していきます。※7つのテーマ詳細 http://pridehouse.jp/collectiveimpact/
ラグビーW杯にあわせた開催は世界初、日本での開設も初めてということで、「教育・多様性発信」チームのリーダーであり、ご自身が教員でセクシャルマイノリティである、鈴木茂義(すずきしげよし)さんに、プロジェクトについてお話をお伺いしてきました!
LGBTの様々な入口
「7つのコレクティブ・インパクト」として、各テーマに分けて、より多くの人に参加していただくために、それぞれの専門性を活かしたコンテンツの開発をしています。
■ 教育・多様性発信
■ 文化・歴史
■ セクシャルヘルス・救済窓口
■ アスリート発信
■ 祝祭・スポーツイベント・ボランティア
■ 居場所づくり
■ 仕組みづくり
例えば、“文化”という視点の活動では、世の中のLGBT当事者の人たちの可視化を目指すプロジェクトとして、カミングアウト・フォト・プロジェクト「OUT IN JAPAN」と連携し、2000人のLGBTの方々に参加いただいた写真展を、先日まで金沢21世紀美術館で開催していました。(Out in Japanリンク:http://outinjapan.com/)
あわせて、新宿二丁目を中心にインタビューをしてまわり、最新のLGBTシーンを映像化するプロジェクトもちょうど編集を終えたところで、プライドハウス東京2019で観ることができます。
教育という視点でLGBTの理解を拡く促進するために、世界中のLGBTに関する絵本を集めてライブラリーを設置します。絵本は、絵で理解できることから手に取りやすく、LGBTとの出会いや、自分への気づき、世界につながるきっかけをつくりやすいのではないかと思いました。自分の世界をひろげてくれる絵本に出会ってもらえると嬉しいです。また、多様性について学ぶ場を、子どもたちと一緒に作り上げるワークショップも考えています。
なぜラグビーW杯のタイミングで?
ポジティブな発信だけではなく、現状辛い人たちにも寄り添える取り組みが必要だと思っています。セクシュアル・ヘルスに不安のあるLBGTの方々に向けて、1日限定ですが、相談窓口をつくる予定です。特に、日本語を話すことのできない方々が、ラグビーW杯にあわせて来日するので、言語対応の工夫をできればと考えています。
スポーツでLGBTの理解を拡げることにも取り組んでおり、LGBTの当事者だからこそ発信できるメッセージと、アスリートだからこそ発信できるメッセージがあると思っています。ロンドンのオリンピック・パラリンピック開催の時は、*世界中でカミングアウトしたアスリートが23人くらいだったそうですが、リオでは50人を越え過去最多となったそうです。東京2020でもカミングアウトをしやすい環境をつくっていくのも私たちの活動のひとつです。スポーツやアスリートを通じてLGBTの理解促進を行い、同調圧力から解放されたり、自分をオープンにする勇気をや励みになれればと思っています。プライドハウス東京2019のオープンに先駆けて、「アスリート発信」チームによるアスリートからのメッセージムービー「カミングアウトされたときに返したい言葉」を公開しました。
*参照:https://www.huffingtonpost.jp/2016/11/20/olympic-and-lgbt-athletes-1_n_13117396.html
このように、各チームの特性を生かした様々なコンテンツを準備しています。
まだ出会えていない多様性
「プライドハウス東京2019」のプロジェクトに参加して思ったことは、自分の今まで知らなかった人たちに出会いLGBTや多様性を知れば知るほど、まだまだ自分は多様性をよく知らないということ。また、東京って、居場所がいっぱいあるようで、実は、自分の居場所を求めている人はたくさんいて、私自身も「プライドハウス東京2019」を自分の居場所にしたいと思っていますし、他の人にもそうあって欲しいと思います。「プライドハウス東京2019」を通じて、様々な情報や人と出会い、世の中を見ることで、まだ出会えていない多様性や新しい自分に出会える場所に、なれるといいと思っています。
「プライドハウス東京2019」は、様々なご縁があって集まった人や企業や団体が一体となって、より良い世の中を目指して活動しています。チームが発信していくだけではく、そこに集って繋がった人たちと一緒に、また新しいものを作り、色々な人たちのチカラと思いを取り入れながらチームやプロジェクトが成長できればと思っています。今後もたくさんの人とのご縁を大切にして、みんなで「プライドハウス東京2019」を創りたいと思いますので、是非遊びに来てください!そして、来年の「プライドハウス東京2020」もお楽しみに!
鈴木茂義さん、ありがとうございました!
発信内容やイベントなど、コミュニティスペース「subaCo」以外での活動もありますので、今後の活動を是非チェックしてください!
■プライドハウス東京2019■
期間:2019年9月20日(金)から11月4日(月祝)※期間限定
場所:東京・原宿 コミュニティスペース「subaCO」
時間:13:00-18:00(火曜定休日)
詳しくは www.pridehouse.jp
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