わたしたちの多文化共生④ 法政大学
- 共同執筆
- ココカラー編集部
「ヒューマンライツ・フェスタ東京」が、11月4~6日に開催され、11月5日には多文化共生プレゼンコンテスト「多文化共生都市をめざして-大学生が考える東京の未来-」が実施される。明治大学(山脇ゼミ)、中央大学(成田ゼミ)、東京外国語大学(長谷部ゼミ)、法政大学(山田ゼミ)、早稲田大学(山西ゼミ)の学生たちが、東京を国籍や民族などにかかわらず誰にとっても住みやすい都市(多文化共生都市)にするにはどうしたらよいか、東京都に提言する。
cococolorでは各校のプレゼンメンバーのリレーコラムを紹介していく。第四回は法政大学山田ゼミのチーム。
法政大学山田泉ゼミでは生活の身近な問題から社会・文化的な問題などに至るまで、様々な問題を扱いながら多文化共生について研究しています。
多文化共生ってなんだろう
皆さんは、多文化共生ってなんだと思いますか。「外国人」と一緒に生活すること、だけでしょうか。障害者やシングルマザー、様々な問題を抱えながら、外国であるこの日本に住んでいる人びとが、東京には大勢います。真の多文化共生には、そうした一緒に生活する人々の抱える問題をみんなで共有し、共に解決して行こうとすることが必要なのではないでしょうか。
最近よく耳にする「異文化理解」という言葉。私はこの言葉に違和感を感じます。なぜなら、「異文化理解」という言葉からは、日本人が他の国の文化を理解して、それを受け止めて日本で一緒に生きようという意識が感じられないからです。ある意味一方的に「理解してやる」というような、あくまで日本人がマジョリティであることが前提で成り立っている言葉のように思われるからです。
私たち山田ゼミはこの意識を変えたいと考えています。「異文化理解」と「多文化共生」の言葉の違いをはっきり理解し、知ってもらいたいと思っています。
日本にある食品問題と矛盾
今、日本には多くの社会問題があります。その中でも私たちは食べ物にフォーカスをあてました。皆さんは「食品ロス」をご存知でしょうか。食品ロスとはまだ食べられるのに捨てられてしまう食べ物のことです。日本では年間で632万トンといわれています。しかもこの半数は家庭からでているのです。(参考:政府広報オンライン もったいない!食べられるのに捨てられる「食品ロス」を減らそう)
一方で、食料不足で生活に困っている人たちがいることも事実です。例えば、一部の外国人シングルマザーたち。彼女たち中には働きたくても、生活することに精一杯で仕事を探す余裕がないことも少なくないそうです。そんな彼女たちを助けるために「フードバンク」という活動があることを研究を通して知りました。(参考:農林水産省ホームページ フードバンク)
同じ日本で食品を捨てている一方、食べものに困っている人がいるというのです。この矛盾を解決できないかと考えています。
以上が私たちが研究を通して考えようと思った東京都の多文化共生における課題です。あと4年後には東京オリンピック・パラリンピックが開かれます。その時には沢山の外国人が来日することでしょう。日本に来た彼らが、過ごしやすい街であって欲しい。そのために東京都は多文化共生社会を構築することが必要不可欠だと考えます。
◆第2回多文化共生プレゼンコンテストの概要
主催:東京都
企画運営:多文化共生プレゼンコンテスト実行委員会
日時:2016年11月5日(土) 13:00〜16:00
会場:東京国際フォーラム ホールD5(D棟5階)
参加費:無料 (入退場自由)
参加チームとテーマ:
中央大学 成田浩ゼミ
「多文化共生プランin多摩」
東京外国語大学 長谷部美佳ゼミ
「Career Design & TOKYO 〜育てよう夢のつぼみ〜」
法政大学 山田泉ゼミ
「MOTTAINAI PROJECT〜食から始まる多文化共生〜」
早稲田大学 山西優二ゼミ
「ムスリムから見る多文化共生〜自己と他者の関係の中で〜」
明治大学 山脇啓造ゼミ
「△キッズプログラムin東京〜子どもが描くカラフルな未来〜」
関連サイト:
多文化共生プレゼンコンテストFacebookページ
ヒューマンライツ・フェスタ東京2016の公式サイト
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